Linux Tips

Webminをインストールするには

北浦訓行
2002/6/20

 Webminを採用していないディストリビューションで使いたい場合は、自分でインストールする必要がある。

 まず、WebminのWebサイト(http://www.webmin.com/)から最新版のRPMファイルをダウンロードする。2002年6月時点では、webmin-0.980-1.noarch.rpmが最新版だった。日本WebminユーザーズグループのWebページ(http://jp.webmin.com/)もあるので参考にするといいだろう。ちなみに、WebminにはPerl 5が必要だが、Red Hat Linux 7.3およびTurbolinux 7 Workstationにはインストールされている。

 RPMファイルをダウンロードしたら、rpmコマンドでインストールする。

# rpm -ihv webmin-0.980-1.noarch.rpm
Preparing...              ##################################### [100%]
Operating system is Redhat Linux 7.3
   1:webmin               ##################################### [100%]
Webmin install complete. You can now login to http://pandora:10000/
as root with your root password.

 インストールが終わったら、Webminを使ってみよう。Webブラウザで以下のURLにアクセスする。

  http://localhost:10000   ローカルからアクセスする場合
  http://pc01:10000   ホスト名を入力してアクセスする場合
  http://192.168.0.1:10000   IPアドレスを入力してアクセスする場合

 インストールが成功していれば、Webminのログイン画面が表示されるはずだ。[Username]欄に「root」、[Password]欄にrootのパスワードを入力して[Login]ボタンをクリックする。すると、Webminの画面が表示される。

 この状態では、メッセージはすべて英語になっている。Webminは日本語にも対応しているので、表示を日本語に切り替える。[Webmin Configuration]アイコンをクリックして、[Language]アイコンをクリックする。言語の選択ボックスが表示されるので、[Japanese(JA_JP.EUC)]を選択して[Change Language]ボタンをクリックする。以上の操作で、表示が日本語になる。

インストール後に日本語表示にしたWebmin

 次に、モジュールを最新版にアップデートする。日本語表示に変更した時点で、[Webmin]カテゴリの[Webmin設定]の画面が表示されているはずだ。その中から、[Webminのアップグレード]をクリックし、[Update modules now]の項目で[Update from www.webmin.com]が選択されてることを確認して[Only show which modules would be updated]のチェックボックスをオフにし、[Update Modules]ボタンをクリックする。すると、最新のモジュールがダウンロードされる。

モジュールがアップデートされたときの画面

 なお、Webminのような設定ツールを暗号化しない状態で使用するのは大変危険だ。特に、ほかのクライアントからネットワーク経由でWebminにアクセスする場合、SSLによる暗号化は必須だ。WebminをSSLで暗号化するには、WebminでSSLを使うにはを参照。

 

Linux Tips

WebminでSSLを使うには

北浦訓行
2002/6/20

 Vine Linux 2.5やTurbolinux 8 Workstationなど、Webminが最初からインストールされている場合は、WebminにSSLでアクセスできる。しかし、Webminを自分でインストールした場合は、SSL用のモジュールをインストールする必要がある。ここでは、その手順について説明する。なお、SSL用モジュールを使うには、OpenSSLライブラリが必要となるが、Red Hat LinuxやTurbolinuxはインストール済みだ。

 SSL用モジュールのインストールは、Webminのメニューから半自動的に行うことができる。[その他]カテゴリの[Perlモジュール]アイコンをクリックし、[FTP またはhttp URL から]を選択し、ボックスに以下のURLを入力して[インストール]ボタンをクリックする。

http://webmin.com/webmin/download/Net_SSLeay.pm-1.05.tar.gz

 すると、[Perlモジュールのインストールオプション]というオプション選択の画面が表示される。[インストールアクション]を[makeしてインストール]にして(筆者の環境では、テストで失敗したため)、[Makefile.PL 引数]の欄に「/usr」と入力したら[インストールを続行]ボタンをクリックする。すると、モジュールの展開やコンパイルなどが始まる。

このようなメッセージが表示されればインストールは完了

 SSLのモジュールをインストールしたら、SSLを有効にする。[Webmin設定]−[SSL暗号化]をクリックして、[SSL サポートがある場合はそれを有効にする]を選択する。そして[保存]ボタンをクリックする。すると、Webブラウザの[セキュリティの警告]ダイアログボックスが表示される()が、そのまま続行する。以降のアクセスは、自動的に暗号化される。

注:セキュリティの警告を出さなくするには、ベリサインのような認証サービスから認証を受ける必要があるが、認証を受けなくても通信は暗号化されている。

 以上で、SSL用モジュールのインストールは終了だ。一度ログアウトして、SSLでアクセスしてみよう。

Linux Tips

Webminに新しいモジュールを追加するには

北浦訓行
2002/6/27

 Webminをインストールするにはでは、Red Hat Linux 7.3などにWebminをインストールする方法を紹介した。その方法でWebminは使えるようになるのだが、このWebminはVine Linux 2.5のWebminと若干異なる部分がある。それは、[ネットワーク]カテゴリだ。Vine Linux 2.5の[ネットワーク]カテゴリには、[IPchains Firewalling]と[IPtables Firewall]という2つのメニューがあり、ipchainsおよびiptablesによるファイアウォールの設定が可能だ。

Vine Linux 2.5のWebminには[ネットワーク]カテゴリがある

 ここでは、[IPchains Firewalling]と[IPtables Firewall]の各モジュールをダウンロードして、Red Hat Linux 7.3のWebminに追加してみる。[IPchains Firewalling]はhttp://www.niemueller.de/webmin/modules/ipchains/から、[IPtables Firewall]はhttp://www.niemueller.de/webmin/modules/iptables/からダウンロードできる。2002年6月時点の最新版は、[IPchains Firewalling]がipchains-0.83.1.wbm.gz、[IPtables Firewall]がiptables-0.91.1.wbm.gzだ。

 2つのファイルを/tmpにダウンロードして、[Webmin]カテゴリの[Webmin設定]−[Webminモジュール]に移動する。

[Webminモジュール]の画面

 [モジュールのインストール]で、[ローカルファイルから]を選択して(デフォルト)、ファイル名を入力する([...]ボタンをクリックしてGUIで選択することもできる)。そして、[ファイルからモジュールをインストール]ボタンをクリックする。すると、モジュールのインストールが完了したというメッセージが表示される。[Webmin設定に戻る]のリンクをクリックすると画面が再描画され、[ネットワーク]カテゴリが追加されていることが分かる。

[ネットワーク]カテゴリが追加された

 同様に、もう1つのモジュールもインストールして[ネットワーク]カテゴリを表示すると、2つのモジュールが表示される。これで、晴れてVine Linux 2.5のWebminと同じ状態にできたわけだ。

 ここで紹介した[IPchains Firewalling]と[IPtables Firewall]以外のモジュールについては、WebminのWebサイト(http://webmin.thirdpartymodules.com/?page=Networking)で紹介されているので参照するといいだろう。